2020年4月29日水曜日

この目に溢るるろうそくを


あなたの言葉に触れるたび
どうしてこうもぼくの胸
高鳴るものがあるのだろう

あなたの心に触れるたび
どうしてこうも悩ましく
日々を愛してゆくのだろう

この目に溢るるろうそくを
ため息とともに吹き消せば
溶けそこなった燃殻と
消えそこなったこの涙
あぁ、なんて儚げに
あなたの上に散ってゆく

もしもあなたを失って
迷子石のように当てどなく
取り残されるぼくならば
いっそこの身を滅ぼして
明けない夜を夢みつつ
あなたを探しに行ければいい



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