2018年3月3日土曜日

ココロヲモテバ


夕べなにかを思いやり
涙をこぼせず過ごした者は
あすになにかを思っても
涙をこぼせはしないだろう

 ココロヲモテバ
 クサキニサエモ
 ナニカヲオモイ
 ナミダアフレル

あすの日差しを思いやり
夕べの罪を忘れようとも
罪深き日を重ねる瞳に
涙があふれることはない

より大きな気配がやって来る前に。
最も激しい爆発を求めてしまう前に。

カスタネットを叩くより
ピアノを上手に弾いてみたい
けれどもぼくは結局
パンと水とを、バランスよく味わうだけだ。



 ぼくたちが本当に見たいと思っているものは
 月の爆発などではなく
 太陽の爆発です。
 なぜならぼくたちは常に

春の太陽よ
どうかわたしの命にも
雪解けのように

希望に満ちた最期を現してください

ほおずきを吹く少年



行こう。
風の吹かないところへと。

行こう。
だれもいないところへと。

行こう。
言葉のいらないところへと。

道はいつまでも
そこにいてくれはしないから
迷っている間に
消えてしまうかもしれないから

行こう、ほおずきを吹きながら。
かき集めたものすべてが
まぼろしになっても構わないところへ。