窓を開ければ
ここにある
かけがえのない
春の命に
わたしは何で
こたえよう
手を伸ばしても
届かないのに
時にためらい
時に苦しみ
どうしてわたしは
歩むのでしょう
羽ばたく小鳥に
電線が
いま、手を振るように
ゆれました
すべての美しい
風景よりも
ありふれた
日々の祈りが
わたしの心を
いっそう切なく
尊いものに
変えるのです
枯れた花びらに
頬をあて
また来る春を
想うとき
わたしはわたしのぬくもりを
知りました
扉を開くと
そこにある
かけがえのない
春の命に
わたしは何で
こたえよう
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